スタッフのひとりごと

定住財団スタッフの日々のつぶやきをお届けします。

Diary

2019-07-10 田舎あるある

  「情報拡散がツイッター並み」、「若者会の最年少が60代」、「車で移動すると行動がばれる」、「野生動物との仁義なき戦い」───これは、奥出雲町のNPO法人ただもさんが、ワークショップの意見をもとに構成された「奥出雲自虐カレンダー」での「奥出雲あるある」です。当財団のUIターン定着支援交流事業の一環で作成されました。
  内容を見てみると、それは決して奥出雲に限った事ではありません。島根の農山漁村部に広く共通する「田舎あるある」で、都市部からUIターンされた場合、時に、強いカルチャーショックの要因となることもある事柄です。
  ただもさんは、UIターン者6名を交えた計20人の参加者と共にワークショップを開催し、「移住して初めて気づいたこと」、「困ったこと」等を「奥出雲あるある」として出し合い、共感度が高いものについてピックアップした上で、解決策等まで話し合いました。
  例えば、上記の「あるある」に対する解決策では、「良い情報を広める意識を高めよう」、「既存の若者会でなく、さらに若い会を立ち上げよう」、「白の軽にしたら紛れます」、「共に生きる道を模索しよう」等が示されています。
  課題を指摘して終わるのでなく、自分たちで考えられる解決策まで検討することで、主体的かつポジティブにその現状と対峙していく姿勢を示されている点が、とても素敵だと思いました。
  閉鎖的な田舎では、時に率直に意見を言うことを躊躇する空気を生むことがありますが、今回のようなワークショップをとおして、地域のことに関して、誰でも自由に、気軽に声をあげ、その結果、自分と同じ思いを持つ人がいる事実に気付けることは、とても勇気づけられ、安心感や仲間意識の醸成にもつながることだと感じます。
  「自虐」と銘打たれた活動でしたが、今住む地域を自分の視点で見つめる行為が育む「理解」と「共感」が、自分自身の根を強くし、「自己肯定感」を高めることにもつながるんだと教わった、「あるある」でした。

(でんでんむし)

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