定住財団スタッフの日々のつぶやきをお届けします。
産業体験事業の受入先農家Kさんと久方ぶりにお話を伺う機会がもてた。前回は、2年前くらいだと記憶しているので、こちらとしてはかなり時間がたったという感覚はなかった。でも、当時と比べると営農する上での環境は大きく変化していることに気付かされた。
この前は、雇用就農の他、体験後の自立経営も応援するといっておられたが、現在では雇用は大歓迎だけれど、自立就農の支援は難しい状況だと。
島根県だけでなく他の県でも同様の経営類型で参入する新規の農業者が増えていて、販路の新規開拓が難しくなってきているということ。競争が激化する中で、ガソリン代・賃金など輸送コストが高騰しているけれど、消費者に価格転嫁しにくい状況にあり、利潤が出づらくなっていること。この他にも複数の要因が重なりあって、自立就農の道を険しくしているらしい。
産直市やスーパーに行き野菜を手にする機会があるが、豊凶の価格変動は別として店頭ではこうした変化・農家さんの水面下での苦労を感じ取ることができなかった。
また、ご自身の師匠が構築された画期的な生産体系も25年が経過する中で、時代の情勢に応じて手を加えるところが出ているらしい。若い仲間と話し合っており、システムの見直や雇用者の労働環境も変えていきたいと頼もしいお話もうかがえた。
ありがとう!K君。改めて、「現場主義」。もっと、現場に足を運ぶ機会を作らねば。
(青蛙)