スタッフのひとりごと

定住財団スタッフの日々のつぶやきをお届けします。

Diary

2020-01-09 あれから四半世紀

まもなく1月17日を迎えます。
今から25年前のこの日、阪神淡路大震災が発生しました。死者・不明者6,437人、負傷者43,792人。親を亡くした子供たちは573人にのぼりました。

当時、縁あって被災地を駆け回っていたこともあって、今でもこの日は神戸で迎えることにしています。竹灯籠の灯りで「1.17」と映し出される東遊園地のイベントで、今は立派な大人に成長した面々と午前5時46分に黙とうをささげます。そして彼らはそのまま仕事へ向かっていきます。一緒にいるのはわずかな時間ですが、不幸な出来事を思い出さざるを得ない日に笑顔で言葉が交わせるようになったことが、大きな意味を持っていると私は思っています。

先月は、当時3歳で父親を亡くした女の子の結婚式に出席してきました。「震災で大事なものを失ったけれど、それ以上に大きな出会いがあった」と語る彼女の言葉と、それを見守る母親の姿は、絶望と辛さしか感じなかった日々を見事に乗り越えたことを証明しているとも思いました。

最近耳にする凄惨な事件の被害者やご遺族の皆さん、あるいは東日本大震災や水害等の被害に遭われた皆さんにも、いつかはこういう日が訪れてほしいと心から願わざるにはいられません。

また、歳のせいか、近年、親族や昔苦楽を共にした仲間の訃報や大病の知らせが届く機会が増えてきました。また、私もいつかは母を見送らなければならないでしょうし、将来自身が病にかかる可能性だってあるかもしれません。

以前、ある方から「悲しいことや辛いことは、突然かつ理不尽にやってくる。そんな時に冷静さを保てる人が真に強い人だ」と言われたことがあります。残念ながら私はまだその境地には至っていませんが、いつかは、と思いながら今年も1月17日を迎えようと思います。

(和)

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