定住財団スタッフの日々のつぶやきをお届けします。
最近、通勤電車の中で、若い方が高齢者の方へ席を譲る場面に、何度か遭遇しました。
どなたもとても自然で、声をかけられた高齢者の方も、遠慮されることがあったとしても、声をかけられたこと自体に、とてもうれしそうなお顔をされていました。
朝夕の通勤時間の電車はかなり利用者も多く、場合によっては立ちっぱなしでいくこともありますが、そうした場面を目にすると、じんわり温かなエネルギーをもらい、電車の中で立っていることのプラスの面に意識を向けることができます。
他の人が座る席を提供できている(はず)!足腰を(わずかでも)鍛えることに役立っている!車窓の風景を(いつもよりは)ワイドに眺められている!など……。
特に、先頭車両の真正面の車窓の景色は、立っていなければ眺められない風景で、延々と続く線路とその両端に次々現れるまち並みの展開が楽しく、ちょっとしたご褒美をもらった気持ちになります。
「立ちっぱなしの電車」という出来事は同じでも、それをどのような角度で見るか、どんな立場で捉えるか、によって、心持ちは全く変わります。さらに、他人へ贈っていけるものがあれば、気持ちの豊かさは倍増するように思います。
通勤電車の中の小さな出来事から、ささやかだけれど大切な教えをもらう今日この頃です。
(でんでんむし)