定住財団スタッフの日々のつぶやきをお届けします。
物価高の日々が続いています。
できるだけ安くて体に良いものを…と
毎日の買い物に頭を悩ませる場面も増えてきました。
特に、卵の値上がりは、ほぼ毎日食卓にのぼってきただけに、
影響が少なくないと感じます。
ある日、値札とにらめっこしながら買い物をしていて、
ふと思いました。
昔、卵が1ケース10個100円程度で売られていた頃。
500mlのペットボトルに入った水よりも10個の卵の値段が安い時があったんだな、と。
さらに昔。
実家の母屋の近くに鶏小屋があり、
飼っていた鶏が産み落とした卵を拾いに行っていたことを、思い出しました。
ぬくもりの残る卵を手にする時、子ども心に、
鶏から命をひとつずつもらって食べているんだと感じていました。
卵10個、100円。
「物価の優等生」と長くもてはやされてきた卵ですが、
その当時の値段は、本当のところ、正当なものだったのか。
「優等生」の美名の下で、実のところ、それを生み出してくれる鶏や養鶏農家の方々に、
結構な負担をかけてきたのかもしれないな、と感じました。
卵10個、約300円。
以前と比べれば確かに高い。
けれど、命をいただき、栄養もとびきり豊富で、調理も簡単。
費用対効果等を考えれば、卵10個で300円という値段は、
それほど高価ではないのかもしれない、と思い直しました。
命から生まれ、命をつないでくれる食べ物の値段。
値札だけでない、その「背景」にも気持ちが向けられるように、
と自省する今日この頃です。
(でんでんむし)