スタッフのひとりごと

定住財団スタッフの日々のつぶやきをお届けします。

Diary

2024-04-02 子どもが東京の大学へ進学する親の気持ち

昨日は、長男の大学の入学式のため、上京してきました。
生まれ育った島根を離れ、目をキラキラさせ、巣立ちました。


私が仕事に手が抜けないタイプだったので「きっとこの先、寂しい思いをさせることが多いかもしれないから、逆になるべく手をかけて育てる!」と、謎の自分の子育てモットーを持ち、おっぱいは母乳で、おしめは布おしめ、口にするもの安全で手作りのものを、と、できる限り頑張りました(長男あるあるかもしれません)。お喋りできるようになると、島根県内の色々な場所やイベントに連れ出し、人に会わせて色んな体験をさせました。国内外の旅行も数え切れないほど連れて行きました。井の中の蛙にならぬよう、島根の良いところはもちろん沢山あるけど、他の地方にも良さがあること。都会にしかないもの。自分の目で見て感じたことを大切にして欲しいと思っていました。
小学高学年の頃には「東京は楽しいけど、住むところではないな。たまに行って遊ぶくらいがちょうどよいわ」とおじさんみたいなことを言いだした時には、「ふるさと島根定住財団の職員の子育てとしては100点ではないか」と一瞬思ったこともありました(過去形)。

しかし、その後、中学生になり、高校生になると、どんどん友達の輪も広がり、見聞きする情報も増える中で、興味があること、挑戦してみたいことが、沢山増えていっていることを感じていました。自分がこれから何を成しうる人になりたいか、少ない経験値の中で、彼なりに懸命に考えていました。

「俺は東京に行く」と言い出した時には、何とも言えない気持ちになりました。しかし、この3月、関東地区の広域な学生委員会に応募して、仲間づくりを果敢に行い、バイト候補先に面接に行き、入学前からバスケ部に入れてもらうなど、入学式前から青春を謳歌させようと一生懸命な姿を見せてくれました。3/31に開かれた新入生交流会で自分は委員という立場で参加し「“島根って砂丘のとこ?”とか普通に言われたのが嫌で、島根の美味しいものや行くと良いところとかしっかりプレゼンしたら“島根に興味でた”ってみんな言ってくれた。島根で育ったからには、自分にできることはしたいと思ってる」と言ってくれました。将来の夢は何やら大きいようなので、島根にUターンしてくる日がくるのかは微妙なところではありますが、島根プライドを胸に、自分の道を歩んで欲しいです。

県外に出た若者がどうしたら島根に夢と希望を持って帰って来てくれるのか。義務ではなく、自分の人生にとってプラスになる判断として。親として、財団職員として、これからも、できるかぎりのことをやっていきたいと改めて心に誓った、甘酸っぱい4月です。

(竹矢っ子)

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