定住財団スタッフの日々のつぶやきをお届けします。
6年前の春、その青年は農業法人に勤務したいと、直接財団に電話をくれた。
そこから、やり取り開始。
4か国語を操り、海外にも飛び回っている青年だった為、他の業界も含め、企業見学を実施。本人が選んだのは、ほぼ高齢者ばかりの農業法人だった。
理由は「ご年配者が多いから」・・・意外な答えだった。
人生の大いなる先輩は、その土地の文化・伝統を重んじ、知識を豊富に持っている…
なるほど。
農業の経験は多少なりともあったが、日本の農業は初めて。それでも、6年経過して、彼は法人代表の右腕になるほど成長した。プライベートでも、郷土文化である茶道を学び、財団が主催するイベントでも、移住の先輩として私達のようなサポーターとして活躍してくれていた。
その彼が、先日、島根を去った。
島根が嫌いになった訳はない。仕事が嫌になった訳でもない。
後ろ髪を引かれる思いだったはずだ。それでも、「自分の人生。自分で決めました」とスッキリとした笑顔で、最後は深々と頭を下げて去って行った。
題名は彼が残した言葉。
きっと、故郷で島根の種を蒔いてくれる事だろう。
そして、黄金色の稲穂が見える頃、可愛い2世とのスリーショットを送ってくれるはず。
6年間ありがとう。そして、新しい家族と共にこれからもよろしく!
『しじみ汁を飲みながら、島根を想っています』と今朝、連絡が来た。
(とんぼ)