定住財団スタッフの日々のつぶやきをお届けします。
週に一度楽しみに見ているのが、芸能人がテーマに沿った『俳句』を詠み、先生から猛烈なダメ出し(時々称賛)を受ける番組だ。
先生の言葉ひとつに一喜一憂する姿から、本気で向き合っていることがうかがえ、イチ視聴者であるこちらまで一緒になって情景を想像したり、より良くなる表現を考えたりする。
たった五・七・五の中でも、日本語にしかない曖昧で豊かな言い回しや語彙、表現がある。
日本語は独特で、他の言語に訳すにもぴったりな単語がなく、そのまま使われているものも多い(かわいい、もったいない、せつない等)。
そもそも漢字、ひらがな、カタカナを使い分けている時点で難解だ。
それなりに使いこなしているだけで、自分は凄い気がしてきた。
ただ一つ、昔から困っていることがある。
これだけ語彙が豊富な日本語であるのに、「二人称」が極端に少ないことだ。
例えば街中ですれ違う人が落とし物をしたとする。
「そこのあなた(君)!」ではなんとなく失礼な気がする。
「そこの男性(女性)!」というのも言い慣れない。
結局は「あのーすみません!」に行き着く。
初対面で相手の名前がわからない場合もそうだ。
「あなた(君)はどう思いますか?」とは言いづらい。
また最近では他人の配偶者を指す丁寧な表現も難しい。
ご主人様や旦那様、奥様というのは家制度が色濃くある時代からの表現で、違和感を感じる人もいるらしい。
では名前がわからない場合、何と言うのがベストなのだろうか?
そろそろ、誰かがちょうどいい言葉を作って広めて欲しいと思う今日この頃です。
(R)