定住財団スタッフの日々のつぶやきをお届けします。
「釣りに行きたい!」「五島列島に行ってみたい!」という父の思いを受け、この夏、4世帯合同の家族旅行に出かけました。
雲ひとつない晴天に恵まれ、9月中旬とは全く思えない暑さに汗ダラダラになりながら、長崎県の端っこの島を訪れました。
地元の釣具屋さんで教えていただいたスポットで、義弟が用意してくれた釣り竿をたらし、左右前後に揺らしてみたりしながら、食いついてくれる魚を待つひととき。
そのうち、ずぶの素人の餌にも飛びついてくれる奇特な小魚があり、反応が伝わる指先の感覚と、釣り上げる瞬間に、短時間でしたが夢中になりました。
昔、嬉々として釣りに出かける父の姿を、「基本的に待っている作業の何が楽しいんだろう?」と不思議に思っていましたが、実際に体験してみると、自分の中に眠る狩猟本能のようなもの?が呼び覚まされる感覚がありました。
そして何より、今年に入って大きな病気を経た父が、ひとまわり細くなった気がする腕でも器用に釣竿を操り、誰よりも釣果を得て笑顔をのぞかせていたこと、家族みんなで一緒に時間を過ごせたことがとても嬉しく、ハラハラする場面もありましたが、「行って良かった」と心から思いました。
「遠くへの旅は今年で最後」と言っていた父ですが、五島列島の旅から無事に帰ってこれたのが自信になったのか、「来年は○○に行きたい!」という妹の言葉に、まんざらでもない様子。
来年も、再来年も、その先もできるだけ長く、こうした時間を積み重ねていけるよう祈っています。
(でんでんむし)